数年前、とある地域で子供達に利用されている公園に突如ぽっかりと大きな穴が開いたことがニュースとなりました。直径は5m、深さは2m近くもある非常に危険な穴でした。しかも穴が開いた場所はブランコの真下で、怪我をした子供が居なかったのが奇跡とも言えるほどでした。
実はこの地域の周辺では以前から亜炭鉱があったと言われており、ここ以外でも各地でこのような穴が発見されていました。
亜炭鉱とは何か?というと、日本で戦後まもなくエネルギー資源の不足に伴い、大規模な掘削が行われた、石炭の一種です。石炭に比べて燃えにくい反面安価で手に入るため、人々の間で頻繁に使われてきました。
その時、地下に掘られていた炭鉱が現在になって落盤し、各地で大きな穴を開け続けているのです。こうした場所では地盤沈下が起こりやすくなるのはもちろんですが、特に地震など地下に大きなエネルギーが加わった際に特に形が崩れやすく、もしも亜炭鉱の上に家が立っていた場合、家を失うだけでなく、命をも失いかねない大事故に繋がる危険性は非常に高いと言っても良いでしょう。
特に古くからその土地に住んでいる人に聞けば、新しく家を建てる際にその土地のことを聞くことが出来るかもしれませんが、身近にそのような人がいない場合はまず地盤調査を行なうことが大切です。